吉岡信彦 味わい豊かな埼玉を。
がんばろう日本!
2010/07/10〜11  北陸へ
 

7月10日・11日の土日を利用して、金沢から永平寺を訪ねて来ました。これは金沢の武家屋敷跡ですが、周辺の街路も趣き深く造られており、日本人の郷愁を呼び覚ます景観です。この旅行の為に期日前投票を行ないましたが、生まれて始めてでした。


『あたりまえ』という詩が自殺の名所として知られる『東尋坊』に掲示されていました。悪性の腫瘍で大腿部切断を余儀なくされ、37歳で逝去した医師『井村和清』氏の詩です。「あたりまえ」で居られる事に感謝出来ないのは、無くしてみないと分からないからだ。あって当たり前、無くしてみないと不自由さは分からない・・・


東尋坊です。輝石安山岩の柱状摂理の巨大な岩が約1kmに渡って林立していますが、これは世界でも珍しく、北朝鮮の金剛山・イギリスのジャイアンツコーズウエイ・東尋坊と三カ所にしか無いそうです。
観光船の中はクーラーが効いてましたが、外はウザルような暑さで閉口しました。


夜は芦原温泉泊まりで、旅館の美人女将が歓迎の挨拶に来てくれました。なお女将さんが挨拶しているあいだ、仲居さん達は平伏に近い姿勢でいるのには驚きました。


アット言う間に夜は明けてしまい、翌朝は8時に宿を出て勝山市にある大師山 清大寺を目指しました。
勝山市というのは恐竜の化石が出土する事で有名ですが、雑誌フォーブスで『世界でもっとも奇麗な町25』の中から9位に選ばれ、アジアではトップでした。ちなみに1位はカルガリで、神戸25位・大牟田25位だったそうです。
選ばれた理由を探してみたんですけど、道路が広く整然としている事が第一かと思います。国道の端に田んぼも広がる田園都市なんですが、田んぼも耕地整理されており整然としてました。他には特に景観規制らしきものは見当たりません。
やはり、都市景観の基礎は街路に尽きるんですネ。(これは私の勝手な思い込みですヨ)


寺へは10時前に着いたんですが、日曜日なのにガランとしており貸し切り状態です。
多田清という人が、タクシー会社や他の事業で金儲けをしたので、昭和62年に400億円掛けて造ったものだそうです。広々として壮大な趣ですが、当初は拝観料3千円その後は2千円1千円と値下げをし、現在は5百円です。なお案内の坊さんも修行をしているようには見えず、拝観者が居ないのにも合点が行きました。(税金対策でなおも金儲けを目論んでいたのか?ロクなもんじゃネー!)


永平寺に着く直前、『羽二重餅の古里』という大きな看板が目に入ったんですけど、その隣には歯医者の看板も有りました。親切なのかしらん???


道元禅師が開山した『永平寺』。流石に素晴らしい!!!妙な大仏とは大違いで、善男善女で押すな押すなの大盛況です。本物は違う!!!


一行は座禅を組ませて頂き、説法も頂戴しました。
正式に足を組んで座禅をするのはキツ〜イです。身も心もコチコチで、特に下半身は固まってしまっており、恥ずかしながら膝の上に足首を乗せる事が出来ませんでした。
黒く丸い布団の上に尻を乗せ、背筋を伸ばして90cm程前を見ながら瞑想する筈なんですが、警策で叩かれないよう必死で冷や汗ものでした。


余談ですが永平寺におられるお坊さんは、夏場は午前3時30分に起き座禅を組んで一日が始まるそうです。皆さんキビキビと走り回っておられますので、その凄さを実感出来ますが、750年前に
道元禅師が始めた事と同じ修行を現在も積んでいるのだそうです。


座禅を終えて西田教導部長師の法話を伺いましたが、「座禅に向かう前に体を整えていなければならないので、修行を積んで行く事は体を自然体に保つ事であり、より良く生きて行く為の糧になるものです」という意味のお話をいただきました。
一言一言が肌に染み込む様なお言葉であり、ユーモアも交えながらのお話には頷ける事ばかりで、素晴らしい法話でした。本心から、毎日でもお伺いしたいと思います。大変貴重な体験をさせていただきまして、心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。


 

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